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従来のアプローチは、分子レベルへの原因追及(癌遺伝子、癌抑制遺伝子の発見)によるアプローチでありました。しかしながら、例えば、癌がなぜ治りにくいか?癌を根治するにはどのような戦略が必要なのか?といった問いに完全には答えることが出来ていません。このような根本的な問いにシステム生物学的アプローチを試みてみますと、
(1) 癌細胞の増殖・転移をになう遺伝子ネットワークの解明(癌細胞のシステム同定)、
(2) 癌細胞の様々な治療法に対する頑強性(治り難さ)の定量的な解析(癌細胞のシステム解析)、
(3) 癌細胞の増殖・転移の戦略的な抑制(癌細胞のシステム制御)
といった段階を経ることになると思います。また、
(4) 様々な摂動に対して頑強に増殖という能力を維持し続ける遺伝子ネットワークを自在に設計できるようになれば(癌細胞のシステム設計)、
癌細胞のウィークポイントも見えてくるはずです。
回答者 理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター システムバイオロジー研究チーム 上田 泰己
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